Grand-Guignol K.K.K

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惨事のあなた

スーパーの試食コーナーにキャビアが並んでいたのでつまんだらなぜか逮捕されてしまい、しかもよく見るとキャビアではなくてイクラだったという最低な夢を見ました。まるで「完全無料♪美少女エロ動画」というリンクを踏んだらアフリカあたりに繋がってしまい、しかもダウンロードしたファイルの中身がババアだったという感じの悪夢ですが、われながらあまりに卑しい内容だったのでこの夢に隠された意味を分析してみることにしました。まず、なぜ最後の最後にキャビアイクラにすりかわったのかというと、これは思いあたる節があります。実を申せば私はキャビアなどという高級品を食したことがないのであり、つまりそのせいでキャビアがどういう姿のものなのか夢のなかでちゃんと思い描くことができず、その代わりになんとなく庶民にも手が届きそうな似たようなものを連想してしまったのでしょう。貧乏とはかくも悲しいものです。しかしそれはそれとして、なんで私がしかもこんな明らかに逮捕前提のおとり捜査でとっ捕まらなければならないのでしょうか。というか逮捕される夢がこれでもう今年に入って三度目なんですが、一体私は何におびえているのでしょう。後ろ暗いところは何もないし、いや多少ないこともないのですが、いきなり逮捕される覚えはないのであり、確かに私はロリでも死体でももって来いという感じの変態ですけれども、特に糾弾されるべき性癖だとは思いませんし、いくら夢のなかとはいえ理不尽ないやがらせを受ける謂れはないのです。この悪夢はそのような変態狩りの風潮に対する無意識の不安と抵抗ではないかと思うのです。
まあそんなわけで、今のところ法に触れることをやろうなどとは毛ほども思わないんですが、将来河原乞食なみに落ちぶれたとして、新聞やテレビに名前と顔写真がでかでかと報道される日が来るのではないか、という漠然とした恐怖はあります。
「24日午後4時頃、さいたま市内のスーパーで便座カバーを万引きしようとした男が店員にとりおさえられ、男は駆けつけた警察署員に現行犯逮捕されました。逮捕されたのは住所不定、無職のフィデル・スカトロ・サ○バビッチ容疑者(45)。調べに対してサ○バビッチ容疑者は『寒いので襟巻きが欲しかった』などと供述しており…」
これは恥ずかしい。ものすごく恥ずかしい。こんな記事が世間に晒された日には、出所したところでとてもまともな社会生活を送ることはできない。ありがたいことに毎日飽きずに報道される世の中の凶悪事件がその不安を増幅してくれます。くり返しブラウン管に映しだされる知人と称する連中の匿名インタビューとそれを裏付けるかのように周辺をこそこそ嗅ぎまわるテレビカメラが犯罪者の人格の歪みを目ざとくみつけるというワンパターンの図式。もろもろの制度化された「解説」の構図にそれらが驚くほど見事に収まることによって「ああやっぱり」と安堵する大衆。そして無言の中傷とおざなりの社会批評が語られて、画面は「明るい」芸能ニュースにがらりと切り替わるのである。