千年女優
「千年女優(CHIYOKO MILLENNIAL ACTRESS)」(2001 日 今敏監督)
この映画のテーマが「チヨコ萌え」であるのはよくわかったが、であればそこになにかが決定的に不足している事実は否めない。不足しているもの、それはエロだ。エロを抜きにして女優に萌え続けるという視点が今敏(なんて読むんだこれ)一流の悪意の現れであるようにも思える。結論からいうと別に感動はしなかったし、時制と虚実をあわただしく移動しながら展開する意味も、アニメでこんな小綺麗な作品を作る意味もわからない。タイトルに釣られて宇宙的なスケールを期待すると激しく萎えることは確実である。ラストの主題歌を手がける平沢進の特異な音楽センスだけが際立っている。★