冒険者たち
「ハタだわ。ハタも独りで生きてる。長い人生を」
「孤独な哲学者になれる。(ハタにポンコツくらわしながら)こいつはダメだけど」
「冒険者たち(LES AVENTURIERS)」(1967 仏 ロベール・アンリコ監督)
何回観ても同じ感想しか浮かばないので、また同じことを書きますが、フランソワ・ド・ルーベの音楽とエンディングがすべて。はっきりいって退屈な作品です。オープニングの疾走感は確かにすごい。が、そのあとが死ぬほど退屈です。レティシアが死んでから多少おもしろくなりますが、それでもやっぱり退屈です(博物館を案内するシーンで辛うじて目を覚ましつつ)。しかし、一切はラストの予定調和に集約されている。まぼろしのように遠ざかる円環の廃墟、そこにかぶさる哀切のメロディー。非常におセンチな作品ですが、夢の残影をこれほど見事に切り取った映画も少ないのではないでしょうか。
http://youtube.com/watch?v=hhyhA3EL7Xo