34丁目の奇跡
「34丁目の奇跡(MIRACLE ON 34TH STREET)」(1994 米 レス・メイフィールド監督)再見
世界中に根強く残るサンタ信仰。果たしてサンタは本当に存在するのか?というタブーに敢えて挑むことによって、サンタの存在を逆説的に証明してみせた作品です。「鰯の頭も信心から」と申しますように、どんなにつまらないものでも信じる心さえあればそれは立派な信仰の対象となります。タワシであろうが漬物石であろうがカッパのちんこのミイラであろうが、御神体に変身します。しかし多くの人は信じようとしません。いえ、心の底では信じたいのですが、理性が邪魔をして信じられないのです。「サンタなんているわけないじゃん。てか、プレゼントさえもらえたら別にどっちでもいいんだよね」と。実に悲しい考え方です。これはそんな素直になれない大人と子供のためのファンタジー。さて、サンタは実はニューヨーク34丁目の老人ホームに住んでいたのですが、偶然デパートのサンタ役に起用されて大人気を博します。これをこころよく思わないライバルデパートは、サンタが気の狂った老人であると主張し、あまつさえ裁判でそれを証明しようとします。日ごろ世間から理不尽な迫害を受けていると感じられている方々にとっては他人事ではないお話ですね。とくにキリストの生まれ変わりを自認されている方や、神そのものであると自覚されている方はさぞかし身につまされることでしょう。しかしどうかご安心ください。当社の調査によりますと、世の中の理不尽に迫害されている方々の実に8割以上はホンモノであるという結果が出ました。残る2割はホンモノのキチガイです。いつかみなさんがホンモノであると世間に認められる日が来るといいですね。
冗談はさておき、「マチルダ」のマーラ・ウイルソンがかわいいので観て損はないと思います。ちなみに私はこの映画をみてサンタの存在を確信しました。