コックリさん
「コックリさん(BUNSHINSABA/分身娑婆)」(2004 韓 アン・ビョンギ監督)
狐狗狸はん 1ねん1くみ ふじもとギーチ
とつぜんですが、祟りは存在します。一般に霊を善い霊と悪い霊に分類すると、悪い霊の方が圧倒的にパワーが強いのは皆さんご承知のとおりです。なぜか。大半の善い(というか無害な)霊は現世にとどまらず成仏するので、自分だけ浄土にたどり着いたらあとは知らんぷり(笑)。現世にとどまる連中も何匹かいることはいるらしいが、そいつらはどうやら軟弱なヘタレかやる気がないかのどちらかで、悪霊が暴れていても指をくわえてみているだけと考えられます。かくて現世は怨念を抱いた悪霊ばかりがはびこり、ストレスのたまった霊の鬱憤晴らしとしてさまざまな霊障が現れるという次第。肉体の消滅後も恨みを抱いた相手に子々孫々、末代まで祟るといったテクニックも可能になるわけです(笑)。話が逸れましたが、この映画、排他的な村落に現在も残る魔女狩りの犠牲となった母娘の怨霊が、アホナ女子高生のコックリさんごっこ(交霊術の一種)のせいでよみがえり(せっかく寝とったのに)、村人を次々に呪い殺していくというお話。主演の女優が異常なギョロメで、いかにも霊を呼びやすそうな風貌をしていて恐ろしいですね。しかもオチが「ボイス」のブサイクな子役とは。この映画じたいが呪いやちゅうても過言ではありません。ただ、この監督はつまらんシーンをダラダラ続ける癖があり、お化け屋敷映画としてはいまいちでした。まあそれ以前に、基本プロットからお約束のショックシーンまで既視感満載で、コックリさんちゅうよりパックリさんかもね(笑)←しね★