子ぎつねヘレン
「子ぎつねヘレン」(2005 日 河野圭太監督/竹田津実原作)108分
「子ぎつねヘレン」は実話を元につくられたフィクションです。野生のキツネに触れると病気に感染する可能性がありますので、むやみにさわらないようにしましょう。
《感動》を売り物にする動物映画というのはどれもそれなりに作為的な印象を受けるもので、その粗を隠すのが動物と子供の無垢性(イノセンス)であったりします。しかしながらその肝心の子役が若花田みたいなルックスのうえ毛むくじゃらのキツネもお世辞にもあまりかわいいとは言えず、正直なところ本作の中心的なもくろみはことごとく失敗していると言わざるを得ません。むしろタスケテ、タスケテと叫ぶオウムのカネコさんに目が釘付けになっていまいました。しかしながらこの映画に関して最もわたくしがうったえたいのは、小林涼子たむにお世話される犬のロッシがひどくうらやましく思えたことです。★