ぼくを葬る
「ぼくを葬る(おくる)(LE TEMPS QUI RESTE)」(2005 仏 フランソワ・オゾン監督)81分
「それが何になる?(A quoi bon?)。最近その言葉ばかり頭の中で繰り返してる」
とりあえず頭突き 1ねん1くみ うめみやたつお
キモユスなあ。なにがキモイって、予告編のいやらしい捏造ぶり。「ファインダーの先にみつけたまばゆい生の輝き」「ぼくは一人で死ぬはずだった」云々って、これはそういう映画じゃないだろう。一部を切り取ってすべてであるかのごとくみせる例の得意技だが、客をだまして呼ぶためとは言え因果なご稼業ですなあ。で、これは余命数ヶ月と宣告されたホモでカメラマンのプボたんの最後の日々を淡々ととらえた映画。観てないが「死ぬまでにしたい10のこと」っていう映画も同じような話ではないだろうか。死に対峙したとき人はおのれの痕跡を消したがるのか、それとも記憶にとどめたがるのか。若死にのショミュレーションを試したい人に最適な映画。★