THE 有頂天ホテル
「THE 有頂天ホテル」(2005 日 三谷幸喜監督)136分
たしかに「嫌われ松子の一生」のケースから抜き取ったはずなのに、家に帰ったらこれが入ってた。レンタル屋の店員が入れ間違えたか、どっかの一般庶民のボケがやったと思われるが、おそらく後者だろう。こんなもの観たくなかったのだが、しかたないので観た。三谷幸喜作品って「王様のレストラン」の頃は好きで観ていたような気がするが、さいきんはどうも観る気がしない。実際観てみると良くも悪くも平凡。二時間超の壮大なる暇つぶし。よくできた群像劇の域を出ない。わざわざ映画という形式で超尺の娯楽を生み出さなければいけない理由がわからない。それほどわれわれは娯楽に餓えているのだろうか。日常に退屈しきっているのだろうか。この136分のためにどれだけの時間と労力と金が消費されたのかと思うとマジデ頭が下がるが、同時にそれを観せられているわたくしどもは一体なんなんだろうかとむなしい気分になった。★