人間の手がまだ触れない
やあやあ、春ですね! ゴミための底では春じゃ春じゃとうじがうごめき土の下ではもぐらが交尾、窓の外ではリンゴ売り。どちらをみわたしても春の気配がただよっていてふ〜んとしかいいようがありませんが、それにしても春ってあいかわらずくせえな! というわけで大阪の海遊館というところに行ってきた。海のへんてこないきものとかを一堂に集めて展示したばかでかい水族館みたいなものですが、例によってガキが満載。動物よりもニンゲンの方が多いという笑えないありさまでした。春休みの終わりを告げる憂鬱な午後の日差しのなか、余命を満喫するかのようにしらじらしくはしゃぐ人々の群れを眺めているとなんだか暗い気分になりました(笑)。で、ガキどもとおしあいへしあいしながら観て回ったのだが、かわいらしいイメージのラッコが実際みると異常にでかくちんぽこもついているのでびっくりした。病気なのかあざらしが一匹だるそうに横たわっていたので大丈夫かなあと思いながら通り過ぎました。円柱型水槽のなかを巨大洗濯機さながらイワシの群れがきちがいのように回転していましたが、底に一匹死んでいました。このような完璧にコントロールされた人工自然(言語矛盾)のなかで動物たちが何を考えているのかと不思議に思いましたが、彼らの無表情をみる限りたぶん何も考えていないのだろうと思った。唯一、ペンギンが直立不動の姿勢でニンゲンを威嚇するように観察していたのが気になった。他にもクラゲやいそぎんちゃくなどの無脊椎動物、馬鹿のひとつおぼえみたいに宙返りばかりしているエイなどを観て帰った。帰りぎわ、作り物のサメと記念撮影するため大勢が行列を作っているのでおめでとうと声をかけたくなりました。★