三年身籠る
「三年身籠る(THREE YEAR DELIVERY)」(2005 日 唯野未歩子監督)99分
「おれ、オヤジになるんですよ」
「ああ、それはおめでとうございます。で、いつですか?」
「えっと・・・いつか」
ええ声 1ねん1くみ ささきいさお
「クルシメさん」「大いなる幻影」で知られる異色女優、唯野未歩子の初監督作品。臨月を過ぎても母親の胎内に引き籠る赤ん坊はおそらく現代人の不安とかを象徴しているのだろうが、邦画らしくいまいち盛り上がりに欠けるゆるいコメディもどきでした。で、最後は産道からブリバと飛び出た異形のアカンボーがオガャー、ウゲャーと泣き喚き、みずから噛みチギった臍の緒を母親の首に巻きつけ「うぎゃああああああ!!!」(完)みたいなオチもなく、わりとすかしっぺみたいな終わり方でした。あとどうでもいいが以前からわたくしは主演の松竹系女芸人の下品な喋り方が死ぬほど嫌いで、この映画では台詞がない分まあ観れんこともないような気もしたが、特典のインタビューを観たらやはり死にたくなった。以上、ええ声がお届けしました。★