マニトウ
「マニトウ(THE MANITOU)」(1978 米 ウィリアム・ガードラー監督)104分
マニトウの前にマニトウなくマニトウの後にマニトウなし。 1ねん1くみ うめみやたつお
ワケがわからないうえひたすらキショクワルイ怪作オカルト「マニトウ」を輸入DVDで久しぶりに鑑賞したのですが、やっぱりワケがわかりませんでした。「なんだかわからないもの」に襲われるというホラー特有の理不尽さに加えて、その正体がなんかちっこいインディアンの悪霊らしいという強烈なインパクト、ラロ・シフリンのやりすぎ音楽、終盤でとつぜん出現するマニトウ空間とスターウォーズという問答無用の飛躍ぶり、そして東京を恐怖のずんどこに叩き落した驚愕の「オチ」などなど、凡庸な悪魔払いホラーなど及びもつかない革新的なアイデアに満ちた作品だったにもかかわらず、今だにワケのわからないB級オカルトホラーとの評価に甘んじているのは、そのあまりに斬新なスタイルと壮大なスケールに誰もついていけなかったというのが実情ではないでしょうか。わたくしも今だにどういう話なのか理解していませんし、理解するきりょくもありません。個人的には廊下を浮遊しながら移動するババアのシーンがものすごく怖いです。