少女椿
「きさまらどいつもこいつも気に入らん!! 臆病なくせに物見高く、なまけもののくせに欲深く、被害者意識のかたまりで、そのくせ世の中をわがもの顔で歩き回る、健康うすのろだ」
「少女椿」(1984年 丸尾末広著)
美少女が見世物小屋でひどい目に遭う話と聞いて即購入。2003年の改訂版もあるようだが、装丁が若干エロめのこっちにした。昔の少女雑誌に擬した装丁がかっこいいし、レトロで妖しい世界観は素晴らしい。みどりちゃんの美少女ぶりがなかなか萌える。ただ、エロもグロもちょっと物足りない。絵が綺麗すぎるかな。根暗アートとしては日野日出志的なヘタウマとつげ義春のエロに一歩譲る感じ。後半ちょっと退屈だがみどりちゃんのイヤそうな表情が萌える。★
へんなにおいをさせているみにくいはながさいている
かなりあをすてたはかばはこのあたり
あしもとにからみついてくるほそいむしの
あおいひかりがすかーとのなかをてらす
「地下幻燈劇画 少女椿(MIDORI)」(1992 日 絵津久秋監督/丸尾末広原作)47分
原作をかなり忠実に映像化したアニメ作品。日本では発売禁止らしく、某動画サイトでしか観れない。しかしまあ、ねっとり陰惨をきわめた導入から病的でかっこいい鬱エンディングまで間然するところなく、エロもグロもきっちり描かれていて素晴らしいですね。ヨーロッパのオタクにも大ウケだったようです。主題歌の『迷い子のリボン』はまじで名曲。♪やーはーたーのーやぶしらずー。★★