モンスター・ハウス
「モンスター・ハウス(MONSTER HOUSE)」(2006 米 ギル・キーナン監督/スティーヴン・スピルバーグ、ロバート・ゼメキス製作総指揮)
(あらすじ)
どこの町にも一軒はある幽霊屋敷。ある日、主人公のガキがひょんなことからそこに棲んでいたジジイを病院送りにしてしまう。すると家が《顔面》を歪ませて暴れはじめ、手当たり次第に人を食い始める。そこにはものすごく太いババアの怨念が宿っていた。
(かんそう)
前フリが長すぎる、キャラがきもすぎるなど欠点を挙げれば限りがないが、何よりいただけないのは悪鬼の形相で暴れまくる家の凡庸さ。「悪魔の棲む家」のような擬人化家ものホラーは好きだが、あれは非生物が淡々と怪奇現象を繰り出すから萌えるのであって、トランスフォームして人間のように暴れまくる家(しかも理由はババアの怨念がとりついたから)では当たり前すぎて意外性もなにもない。褒めることも貶すこともできない凡庸さは映画における最大の罪だろう。ξ