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THE GENIUS BAKABON(Volume1)

『THE GENIUS BAKABON(Volume1)』(講談社バイリンガル・コミック 赤塚不二夫著/Zufelt英訳)
小学館イングリッシュコミックス『Doraemon - Gadget cat from the future』(1-10巻)は全部で45巻ある原作本からのエクストラクトだったが、こっちはストーリーが連続しているところを見ると『天才バカボン』第1巻をまるごと翻訳しているように見える(未確認)。ズフェルトの訳はまあまあ。ただしフィジカルギャグ主体でセリフも言葉遊びが大半を占めており、また『Doraemon』のようにワンポイントレッスンもないので、英語素材としてはあまり役に立たないだろう。「なるへそ」(Belly well)「さんせいのはんたい」(You bet, no way)みたいな巧い訳もあるがもちろん実用性はない。もっとも登場人物の9割以上がクルクルパーなので参考にするほうが間違っているかもしれない。ところで赤塚不二夫の作品は総じて主人公よりも端役の方が魅力的という印象がある(アニメでしか観たことないが)。バカを狙いすぎのバカボン親子よりもレレレやウナギイヌといった意味なしキャラの圧倒的な存在感、六つ子である以外にこれといった特徴のないオソマツ兄弟に対してデカパンやダヨーンといった端役キャラの異常な個性をみれば、彼らは存在じたいがギャグとなりえている。しかも彼らには意図的に奇形化がほどこされていて、表情もどこか狂っていてかわいい。コマの隅をうろつくだけのイヌネコにもキュートな狂い顔が適用されているのがうれしい。★